ハーブ,スパイス,香辛料の紹介.
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セリ科の1年草で,インド原産とされています.タイムに似た香りがあり,噛むとミントのようなフレーバーが残ります.中東やインドなどで使われています.整腸作用があるといわれています.日本ではあまりなじみの無いスパイスですが,大きな食料品店や通信販売で購入できます.
西インド諸島原産のフトモモ科の一種の果実です.ジャマイカ,ホンジュラス,メキシコその他の国々で生産されています.オールスパイスの名前は,ヨーロッパでは貴重品だった,東南アジア原産のクローブ,シナモン,ナツメグなどの風味を持っていることからつけられました.ピクルス,ソーセージなどに使われます.
地中海沿岸が原産地のシソ科の多年草です.特にトマトとの相性がよくピザには欠かせないハーブです.結構香りが強いので,使い慣れない内は一度に大量に使わずに少量ずつ加えたほうが良いでしょう.スーパーマーケットでも袋入り・ビン入りで販売されています.ポット苗が販売されていて,家庭で栽培可能です.
インド料理で使うミックススパイスです.クミン,クローブ.コショウ,カルダモンなど香りの良い数種類のスパイスを混ぜ粉状にしたものです.調理の最後の仕上げに使います.普段のカレー作りでも,仕上げに加えるとぐっとグレードアップします.我が家では大さじ1杯奮発しています.インドでは家伝来のレシピがあるようです.店頭にはインド製,日本製のガラムマサラが並んでいます.いろいろ使って好みのものを見つけはいかがでしょうか.
ショウガ科の多年生草本で南インド,スリランカ原産です.緑色のグリーンカルダモンとこれより大きな茶色のビックカルダモンがあります.とても香りの良いスパイスで,カレー作りの時にスタータースパイスに加えるとぐっと複雑な味わいになります.厚い皮の中に黒くて丸い種子が入っており,この種子がとてもよい香りを持っています.調理時間が短いと十分な香りが引き出せませんので,皮に切れ目をつける方法もあります.それから,子供たちが噛むと刺激で大騒ぎになることがありますので(実際に何度も経験しました),注意しましょう.グリーンカルダモンは大きな食料品店で販売されています.ビックカルダモンは通信販売で入手できます.
西アジア原産のセリ科の2年生草本です.種子はパンやケーキ,ソーセージ,ドイツのキャベツの酢漬けザワークラウトに使われます.若い葉はサラダに使われます.
日本(静岡県以西),中国,台湾,インドシナにかけて分布する常緑広葉樹.学名Gardenia jasminoclassesの名の通り梅雨の時期に咲く花には芳香があります.花は中国では茶の香り付けにし,実は栗きんとんなどの色付けに使います.半日陰でも良く育ち栽培は簡単です.花は一重と八重咲きがあり,実を付けるのは一重咲きで,庭木としてよく植えられている八重咲きのものは実をつけません.
エジプト,東地中海原産のセリ科の1年生草本.インド料理に無くてはならないスパイスで,シードはスタータースパイスとして使われます.パウダーは煮込む前に加えます.鍋に油とクミンシード小さじ1/2(あれば,クローブ2,3粒,カルダモン2個,シナモン5cmくらい,ロリエ2,3枚)を入れて火にかけます.クミンシードのまわりから細かな泡が盛んに出てきたら玉ねぎを加えて炒めます.いつものカレー作りに一手間かけるとぐっと本格的な味になります.
インドネシアモルッカ諸島原産.タンザニアやインドネシアで栽培されています.フトモモ科の高木で開花直前の蕾をがくとともに乾燥させたものです.日本では丁字と呼ばれています.アジア量でも西洋料理でも使われます.肉料理,菓子,変わったところでは,ホットウイスキーやホットワインの風味付けにも使われます.その形状から,ポトフなどを作るときに,玉ねぎに刺して使ったりします.スーパーマーケットでも入手できますが,中には軸が細く,蕾も小さいものもありますので,買う時には手にとって確かめましょう.
おなじみのスパイスです.コショウ科の多年生のつる性植物の実で,白コショウ,黒コショウ,緑コショウがあります.白コショウは完熟した実を水につけ表皮を取り除き,種子を乾燥させたものです.色付けしたくない料理や辛味ではなく風味を生かしたい場合に使われます.黒コショウは未熟の果実を表皮のまま乾燥させたものです.ピリットした辛味を生かしたい料理に使います.緑コショウは熟していない果実を塩漬したり,フリーズドライしたものです.ステーキソースやソーセージなどのアクセントとして使われます.
地中海沿岸原産のセリ科のスパイスです.種子はカレーには無くてはならないスパイスで,ホールやパウダーで使います.ピクルスにも使われます.葉は中国では香菜(シャンツァイ)と呼ばれ,蒸し物の香り付けに使われます.タイ料理やベトナム料理にも良く使われます.ポット苗や種子が販売されており,花壇やプランターで容易に栽培できます.
地中海沿岸が原産のアヤメ科の植物で秋に紫色の花を咲かせます.スパイスとして使うのは,3本(もとは1本で先が3本に分かれている)の長い赤色の雌しべです.1固体からわずかにしか取れないことや,採取が手摘みであるため,最も高価なスパイスとなっています.スペイン名物パエリヤ・南フランスのブイヤベース・サフランライスなどに使われます.クリーム煮に使うと,香り高い黄色いクリームソースができます.使う前にオーブントースターで少し加熱すると色が良く出ます.
日本の低山に普通に見られる落葉広葉樹です.木全体に芳香があり,葉・花・果実を香辛料として使います.木は固いことからすりこ木として使われます.木の芽は4,5月頃ですが,枝咲きを切り込むと新芽が伸びますので,9月頃まで楽しむことができます.果実は6月頃に未完熟の実山椒がでまわり,秋になると完熟した実が採取できます.半日陰で良く育ち,栽培は容易ですので庭に1本植えておくと何かと便利です.雌雄異株ですので,果実を採取する場合は,雌株を選びます.
中国には花椒(トウザンショウ)があり,果実が香辛料や漢方薬として使われます.山椒とは近縁ですが,違う種で香りや辛味が異なります.四川料理には花椒を使ったほうが,本来の味わいに近くなるのではないでしょうか.写真は完熟した果実.10月撮影.
シナモン・カシア・ニッケイはクスノキ科クスノキ属の樹木の樹皮をはがしたもので,どれも似たような香りがあるのですが,異なった名前があるように微妙に違います.シナモンは誰もが見たことがある細い管状のものです.インド料理や上品な甘い香りがあるため菓子類に使われます.カシアはまさに木の皮で,強い香りがあり中国料理などで使われます.日本のニッケイは沖縄県に自生していたものを,九州,四国,本州の暖地で栽培したものです.「八つ橋」に使われています.似たもの同士で中国名と日本名が多少混乱しています.中国産は植物学的にはカシア(Chinnamomum Cassia)で香辛料になると肉桂,日本産はニッケイ(Chinnamomum Sieboldii)香辛料は桂皮となります.
モクレン科の高木の実です.種子を覆っているさやが,8つ星型になっていることから八角と呼ばれます.独特のいかにも中国料理といった風味があり,肉類の臭みを消したい時などに使います.スーパーなどでも容易に入手できますが,崩れているものもありますので,肉厚のしっかりしたものを選びましょう.入れすぎると八角の匂いが強すぎて失敗しますので,使う場合には加減しながらにした方が無難です.
地中海北岸に自生するシソ科の多年生草本.葉や花穂を使います.強い芳香があり,肉の臭み消しに使われます.イタリアで特に好まれ,ドレッシングにも使われます.ソーセージは,ソー(肉)とセイジの合成語とされ,セイジはソーセージ作りに無くてはならない香辛料です.比較的大きな食料品店で販売されています.庭やプランターなどで栽培できます.
和名はキダチハッカでシソ科の草本で多年生のウインターセボリーと1年生のサマーセボリーがあります.ハーブとして使われるのは,香りの良いサマーセボリーの方です.葉や花穂を使います.豆料理,肉料理,ハーブティーに使われます.庭やプランターなどで栽培できます.販売している店は少なく,通信販売で入手可能です.
南ヨーロッパ原産のシソ科の多年生草本.花,葉,茎の部分を乾燥させて使います.肉料理や魚料理,シチュー,ソーセージなど様々な料理で使われます.スーパーなどでも販売されています.種子や苗が販売されていて,庭やプランターで栽培が可能です.
ショウガ科の植物で根茎を香辛料として使います.カレーには無くてはならないスパイスで,黄色い色付けと香り付けに使われます.ご飯を炊くときに加えると黄色いターメリックライスができます.カリフラワーなど白い野菜を茹でるときに湯に加えると,黄色い茹で野菜になります.パウダーにしたものが,スーパーでも販売されています.
西アジア・東ヨーロッパ原産のキク科の多年生草本.日本のヨモギの近縁種です.乾燥させたものやビン入りの酢漬けで販売されています.マリネやピクルス,フランス料理のエスカルゴに使われます.キクと同様,春に挿し芽で増やします.ポット苗が園芸店で販売されていますので,庭やプランターで栽培できます.
西アジア・南ヨーロッパ原産のセリ科の1年生草本.乾燥させた果実はディルシーズでピクルスなどに使われます.葉・茎は魚料理に良く使われ,えらや腹に詰めて焼いたり蒸したりします.種子やポット苗が販売されていて,庭・プランターで栽培できます.
世界中で使われていますが,原産地はトマトやジャガイモなど他のナス科の植物同様にアメリカ大陸です.コロンブスが1492年に「発見」したときにはアメリカ大陸では使われていたようですが,それ以降しだいに世界中に広まって行きました.日本には16世紀には渡来していたようです.非常に多くの品種があり,辛味の度合いが異なります.最も辛いのは東鳩製菓の「暴君ハバネロ」で一躍有名になったハバネロ種で,辛味の無いのがピーマン,ししとうなどです.春に園芸店で苗が販売されていますので庭やプランターで栽培できます.ナス科植物は連作を特に嫌いますので,3,4年ナスやトマトを栽培していた場所は避けるようにします.
インドネシア,モルッカ諸島原産のニクズク科常緑広葉樹の種子です.独特の香りがあり,ハンバーグやソーセージなどに利用されます.スーパーなどでは種子とパウダーの状態で販売されています.種子(直径2cm程度)は使う前におろし金などで粉状にします,手間がかかりますが,香りは数年の間持ちます.パウダーは便利ですが,香りは急速になくなります.大量に使うスパイスではありませんので,家庭では種子を使うと良いと思います.
イタリア料理に無くてはならないシソ科のハーブで,実は熱帯アジア(インドとの説もある)原産です.トマト料理,ピッツァ,パスタなどに使われ,緑色のジェノベーゼソースは有名です.種子,ポット苗が販売され,丈夫ですので庭やプランターで容易に栽培できます.挿し芽でも増やすことができます.春先ポット苗を購入し,葉数枚付けて苗の先をナイフ切ります.コップに挿しておくと根が出てきますので,ポットに移植します.このほうが種子から育てるより,早く収穫することができます.秋になったら,葉が黄色くなる前に収穫し,乾燥保存しておくと,年中香りを楽しもくとができます.
地中海周辺原産のセリ科の多年生草本です.トンカツなどフライの付け合せとしてポピュラーですが,不思議と食べる人はあまりいません.用途としては,タルタルソースや肉・魚のソテーの風味付けなどに使われます.フォンをとる時のブーケガルニにも使われます.種子や苗が販売されており,丈夫で栽培は容易です.アゲハの幼虫の好物でよく見かけます.
中央アメリカ原産のラン科植物の鞘の部分です.独特の甘い香りがあり菓子やアイスクリームに使われます.鞘のまま「バニラビーンズ」として売られていますが,結構高価です.またアルコールで香りを抽出したバニラエッセンスがあり,こちらはスーパーなどでも用意に入手できます.
熱帯アメリカ原産のナス科の植物で,唐辛子一種です.辛味は無く色づけ,風味付けに使います.ハンガリアングーラッシュが有名で,このほかソーセージ,肉料理,魚料理に使われます.スペイン,ハンガリーなどが主な産地です.基本的に赤い色をしていますが,鮮やかな赤から褐色ががったものまであります.風味も若干異なりますので,好みのものを選んでください.スーパーでも容易に入手できます.
ペッパーと名前がついていますが,コショウではありません.ピンクペッパーと呼ばれるものには,ウルシ科のコショウボクの実とバラ科のセイヨウナナカマドの実があります.どちらも色が鮮やかなことから,料理の彩りに粒のままで,ドレッシングには粗く挽いて使われます.スーパーでも販売されています.
西アジア,南東ヨーロッパ原産のマメ科の植物.大きさ2,3mmの種子で,豆として食したり,カレーの香辛料として使います.あまりなじみの無いスパイスですが,「カレー粉」には良く使われています.大きな食料品店や通信販売で購入できます.
地中海沿岸原産のセリ科の多年生草本.幅広く料理に使われ,種子はピクルスやカレーに使われます.インド料理店のレジの脇に,皿に盛った種子が置いてあることがあり,口直しに使うそうです.葉は魚料理に使われ,魚の腹に詰めてオーブン焼きになどにします.種子・苗が販売されていて,栽培は容易です.高さ2mに達することがあり,移植を嫌いますので植えつける場所は十分検討した方が良いようです.
地中海東部沿岸原産のシソ科の多年生草本で,タイムやオレガノに似た香りがあります.葉と花穂を使います.豆類や肉類の煮込み,ソーセージなどに使われます.種子やポット苗が販売されていて,庭やプランターで栽培できます.
アブラナ科の種子で世界中で使われています.ホワイトマスタードは地中海沿岸が原産で,辛味成分の少ないものです.西洋料理に使われます.ブラックマスタードは中東原産で刺激的な辛味があります.ブラウンマスタードはインド・中国原産で刺激的な辛味があります.日本の和辛子はこのブラウンマスタードです.インド料理にも使われます.辛味の違いや,粒状・ペースト状など様々な種類のマスタードが店頭に並んでいますので,好みのものを選んでください.
ミントはシソ科の多年生草本で,多くの品種があり,良く使われるのがペパーミントとスペアミントです.ペパーミントはメンソールを多く含むため刺激的で強い香りがし,スペアミントは穏やかな甘い香りがします.菓子,ミントティーやドレッシングなどに使われます.インド料理でもチャツネなどに用いられます.ポット苗が販売されていて,庭やプランターなどで栽培できます.雑草の様に勢いが強いので,広がり過ぎないよう枝の先をつみます.
にくずくの果実の中にある種子(これはナツメグです)を取り巻いている仮皮種,がメースです.ナツメグと同じような香りですが,より上品です.大きな食料品店でパウダーが販売されています.ひき肉料理やソーセージなどに使われます.
地中海沿岸原産の,シソ科の低木です.香りが強いので,ラムや鶏肉料理に使われます.イタリアで特に好まれ,葉をオリーブオイルに入れて使われます.食料品店でフレッシュとフリーズドライのものが入手できます.園芸店で苗・種子が販売されています.庭やプランターで日当たりの良い所で栽培します.寒さに強く,南関東では鉢のまま庭で冬越しできます.寒冷地では対策したほうが良いかも知れません.紫色のかわいい花が咲きます.
西アジア・南ヨーロッパ原産のクスノキ科の常緑広葉樹の葉.フランス料理,インド料理に欠かせない重要なスパイスです.シチューなどの煮込み料理,ブーケガルニに使われます.香りが強いので多すぎると料理が台無しになる要注意のスパイスの一つです.フレッシュの葉(数日乾かして使います)は特に香りが強いので,少なめに使った方が良いでしょう.乾燥品はスーパーなどで容易に入手できます.ポット苗が販売されており,庭や鉢植えで育てることができます.日当たりが良く,北風の当たらない所を選びます.南関東では,鉢植えのまま冬越し出来ますが,寒冷地では,室内に取り込むなど対策が必要です.